Excel技術に関して、有益そうな情報を共有させていただきます。

【VLOOKUPのご紹介】
新機能のXLOOKUPの紹介をしようと思った際、事前に従来のLOOKUP関数についておさらいできた方がいいなと思い、
VLOOKUPについて投稿しました。

■環境
365版またはパッケージ版(Office2007以降)のOfficeを使用できる環境

■概要
VLOOKUP関数とは、Excelの表から、特定の情報を検索条件に、対応する戻り値を取り出すことができる関数です。
例えば、社員の名前を入力したら、その人の部署名を取り出せる、といった具合です。
特にVLOOKUP関数は、「列」を参照して、対応する値を取り出すという特徴があります。VLOOKUPの"V"はVertical(垂直方向)の意味を持ちます。
※HLOOKUP関数は「行」を参照するLOOKUPです。

HLOOKUPについてはこちらをどうぞ

https://www.miraclejob.com/recommend/detail?cd=2445

■引数
=VLOOKUP(検索値,検索範囲,列番号,検索の型)
下図は、VLOOKUPで「名前」から「部署」を取り出す設定です。

・検索値＝田中太郎(検索する際に起点となるセル。この例では、B2の田中太郎を参照してC2に結果を出したいので、B2を指定します)

・検索範囲＝「名前」列から左の列すべて。（検索範囲は、検索条件としたい列を起点に、そこから右のすべての列を選択します）

 ※VLOOKUPでは、検索範囲の一番左の列が検索条件になります。Ａ列を含めてしまうと、「項番」から「部署」を取り出す設定になってしまいます。

なので「名前」から「部署」を検索する場合は、「名前」から右の列を検索範囲にします。

・列番号＝取り出したい値がどの列にあるかを指定する。
 指定の仕方は、設定した検索範囲の1列目（一番の左の列）から「いくつ右の列か」を番号で指定する。
 下図であれば「部署」列を取り出したいので、「名前」列から2番目。よって2を指定。
・検索の型＝近似値検索(TRUE)か絶対値検索(FALSE)かを指定する。今回は絶対値で検索するのでFALSEを設定。
 ※近似値で設定すると、検索値を超えない最大値を、一致する値(近似一致)とみなします。検索の型を指定しない場合、デフォルトで近似値(TRUE)に設定されます。今回のように、数値でなく文字列を取り出したい場合、近似値で設定すると
 結果がズレてしまうことがあるので、絶対値(FALSE)で設定します。


B2の名前を山元浩紀に変更すると、連動してC2の部署が「営業」に変わります。

■注意点
<検索範囲の一番左の列が検索条件になる>
「名前」から「部署」を取り出す場合、検索範囲として指定するのは「名前」から右の列になります。
検索範囲に「項番」を含めてしまうと「項番」を条件に「部署」を取り出す設定になります。

<指定範囲より左にある値は取り出すことができない>
VLOOKUPでは、取り出したい値を、列番号で指定します。列番号は、「指定した範囲からいくつ右か」で表記するので、指定した範囲の一番左の列より更に左にある値については、取り出すことができません。
この例では、「名前」が指定範囲の一番左になるので、それより左にある「項番」を取り出すことはできません。
「名前」から「項番」を取り出すには、項番の列（A列）を「名前」列より右に移動させる必要があります。

<データが追加されていく場合は検索範囲を広げる必要がある>
実務で使用する場合、VLOOKUPで検索範囲を指定した後も、データが増えていくことが考えられます。
新しく入力されたデータが検索範囲外だと、VLOOKUPで取り出せないため、検索範囲を決めるときは、事前にデータが増えることを想定して設定するとよいかもしれません。

以上です。

また、2020年に登場したXLOOKUPの紹介はこちらになりますのでご参考までにどうぞ。

https://www.miraclejob.com/recommend/detail?cd=2439