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タメ口が生成AIコストに与える影響を調査したら面白かった
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投稿者: signalさん
投稿日:2025/07/18 17:55
更新日:2025/07/28 16:47
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分類
技術
テクノロジー
全般
キャリア
運用・保守
投稿内容

生成AIに質問するとき、タメ口で話しかけるのと敬語で丁寧に話しかけるのでは、どのような違いが生まれるのでしょうか。
今回は実際に同じ質問を異なるトーンで投げかけて、その違いを検証してみました。

実験環境

今回使用するLLMは以下のふたりです

  • Claude Sonnet 4.0
  • ChatGPT o4


実験方法

同じ会話の中で実験を連続して行うと影響を受けてしまうため、各テストは会話データを都度削除してから行っています。

テスト用の質問文

タメ口
「hypervなどの仮想化について、技術的な面で詳しく教えて。使うことでどんなメリットあるのかも」

敬語
「Hyper-Vなどの仮想化技術について、技術的な詳細を教えていただけますでしょうか。導入することによるメリットについても詳しく説明していただけると幸いです。」

Claude Sonnet 4.0での実験結果

タメ口の質問

出力文字数:1,839文字

回答の特徴:

  • 情報量が非常に多い
  • 技術的な詳細に踏み込んだ説明
  • やや解説不足感はあるものの、とにかく幅広い内容をカバーしている
  • 専門用語も多用されるっぽい?





敬語の質問

出力文字数:1,750文字

回答の特徴:

  • タメ口版より文字数が約90文字減少
  • より初心者向けの丁寧な説明
  • 基本的なところから段階的に発展して説明している




ChatGPT o1での実験結果

タメ口の質問

出力文字数:1,330文字

回答の特徴:

  • タメ口でも丁寧な説明を維持してるっぽい
  • バランスの取れた情報量で、補足事項なども入れてくれている
  • 実用的な観点もClaudeに比べると少ないが、ちゃんと含まれている




敬語の質問

出力文字数:1,132文字

回答の特徴:

  • タメ口版より約200文字減少
  • より簡潔で要点を絞った回答
  • 丁寧さを保ちながらも効率的な説明
  • 初心者にも分かりやすい


 トーンが与える影響を考えてみる

両AIとも、タメ口の方が文字数が多くなる傾向が確認できました。

  • Claude:タメ口1,839文字 / 敬語1,750文字(差:89文字)
  • ChatGPT:タメ口1,330文字 / 敬語1,132文字(差:198文字)

「教えて」→「ご説明いただけますか」
「使うことでどんなメリットあるのか」→「利用することによるメリットについても教えていただけると幸いです」

このように、敬体では語尾が長くなり、実質的な情報を詰め込める「密度」が下がるため、

同じトークン数(=処理可能な容量)で含められる内容が減る傾向があることが分かりました。

また、砕けた常体では「相手がすでにある程度知識がある」と判断し、より深く掘り下げた技術的説明を出す傾向があることが分かりました。

タメ口での質問は出力文字数が多いため、従量課金制のAPIを使用する場合使わない方がいいこと、
敬語での質問は、より簡潔な回答が得られるため情報収集の効率性という観点ではメリットがあることがわかりました。



実験結果のまとめ

文字数・情報量:タメ口 > 敬語
読みやすさ・理解しやすさ:敬語 > タメ口
技術的詳細度:タメ口 > 敬語
初心者への配慮:敬語 > タメ口

AIとのコミュニケーションにおいて、質問のトーンは単なる礼儀の問題ではなく、
回答の内容や量に実際に影響を与える要因であることが確認できました。

実用的な活用方法

この結果を踏まえて、ある程度知見を持っていてたくさん情報が欲しいときはタメ口で、
あまり知識がないことの理解を深めたいなら敬語を使うべきだということが分かりました。

  1. 学習初期段階:敬語で質問し、理解しやすい回答を得る
  2. 詳細調査段階:タメ口で質問し、より多くの情報を収集
  3. コスト重視:敬語で簡潔な回答を得て、必要に応じて追加質問
  4. 時間効率重視:タメ口で一度に多くの情報を得る

AIの特性を理解し、目的に応じて質問のトーンを使い分けることで、より効果的にAIを活用できるかもしれません!



この実験は2025年7月の環境で実施されており、AIモデルのアップデートにより結果が変わる可能性があります!

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