今回はCiscoルータの設定について記載します。

■ルータの設定項目
①ホスト名の設定
②コンソールパスワードの設定
③イネーブルパスワードの設定
④VTYパスワードの設定
---今回はここまで---
⑤SHHの設定
⑥IPアドレスの設定

■各項目の詳細について

①ホスト名の設定
 まず、ホスト名とは機器に設定できる名前のことを指します。
 Cisco製のルータはデフォルトでは「Router」という名称がつけられています。
 複数台のルータを使用している場合、
 同じ「Router」という名前だと、
 どの機器にログインしているかわかりづらいため、
 ホスト名をデフォルトから変更し、
 それぞれ固有の名称を割り当てます。
 
 ホスト名を変更するには【グローバルコンフィギュレーションモード】で[hostname]コマンドを実行します。
 ---
 (config)#hostname [ホスト名]
 ---
 ＜注意点＞
 ・63文字以下
 ・ローマ字で始まり、ローマ字または数字で終わる
 ・先頭と最後の文字の間にはローマ字、数字、ハイフンのみ使用可能
 
 また、ホスト名の削除は設定したときと同じモードで、
 コマンドの前に[no]を付けて実行します。
 ---
 [ホスト名](config)#no hostname
 ↓
 Router(config)#
 ---

②コンソールパスワードの設定
 ＜手順＞
 １．ラインコンフィギュレーションモードに移行
   ラインコンフィギュレーションモードに移行するには、
   グローバルコンフィギュレーションモードで[line console 0]コマンドを実行します。
   ---
   (config)#line console 0
   (config-line)#
   ---
 ２．パスワードを設定する
   ラインコンフィギュレーションモードにて[password]コマンドを実行します。
   ---
   (config-line)#password [パスワード]
   ---
   ※コンソールパスワードに限らず、
    すべてのパスワードの文字は大文字と小文字が区別されます。
 ３．認証を有効かする
   パスワードを有効化するには、
   ラインコンフィギュレーションモードにて［login］コマンドを実行します。
   ---
   (config-line)#login
   ---
   ※loginコマンドを実行しないと、パスワードを設定したとしても
    ログイン時にパスワードが問われずにログインできてしまいます。
 
 ＜設定例＞
 ---
 Router(config)#line console 0    →コンソール接続の設定を行うラインモードへ移行
 Router(config-line)#password xxx123 →パスワード(xxx123)を設定
 Router(config-line)#login      →認証(パスワード)を有効化を設定
 Router(config-line)#exit
 Router(config)#
 ---

③イネーブルパスワードの設定
 イネーブルパスワードを設定するには、
 グローバルコンフィギュレーションモードにて[enable password]コマンドを実行します。
 ---
 (config)#enable password [パスワード]
 ---

④VTYパスワードの設定
 設定手順としては、【②コンソールパスワードの設定】と同じです。
 ただし、VYTパスワードを設定するラインコンフィギュレーションモードに移行する際には、
 グローバルコンフィギュレーションモードにて[line vty]コマンドを実行します。
 ---
 (config)#line vty [開始ライン番] [終了ライン番号]
 ---
 ラインコンフィギュレーションモードでのpasswordコマンドとloginコマンドの実行方法は、
 コンソールパスワードと同じです。
 
 ＜設定例＞
 ---
 Router(config)#line vty 0 4
 →VTY接続の設定を行うラインモードへ移行
  VTY0～4ポートまでの設定をまとめて行います。
 Router(config-line)#password yyy123
 →パスワード(yyy123)を設定
 Router(config-line)#login
 Router(config-line)#exit
 ---

■参考文献
林口裕志,浦川晃.シスコ技術者認定教科書.CCNA 完全合格テキスト＆問題集 [対応試験]200-301, 2023,110-116