アドミニストレーティブディスタンスとは、、ルータが複数のルーティング方式を併用している場合に、どの情報源から設定されたルートを優先するかを指定する値のことです。
値が小さいほど優先的に利用されます。値は、ルーターのデフォルト値を参照します。また、値は、任意に変更することもできます。
本来、大半のルーターは、あらかじめ管理者によって設定された静的な経路(スタティックルート)や動的経路(ルーディングプロトコルにより周辺の機器から取得した経路)を利用しますが、この際、同一の宛先に対して複数のルート情報が存在していた場合、それぞれのルート情報のアドミニストレーティブディスタンスを参照して、一番値が小さく設定されている経路を使うということです。
スタティックルートの値を意図的に低く設定して、通常時は、スタティックルートよりも動的ルートを優先し、動的ルートが利用不可になった場にスタティックルートへ切り替えるという技術も存在します。これを、フローティングスタティックと呼びますので、併せて覚えておくといいかもしれません。
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