今回は、「PoC」という言葉について調べました。

以下に紹介させていただきます。

■PoCとは
まずPoCとは、「Proof of Concept」の略です。
直訳すると「概念実証」です。
新たなアイデアやコンセプトの実現が可能か、
可能な場合、それによって得られる効果などを検証することです。

つまり、環境構築や試作開発に取り掛かる前段階で必要となる工程になります。
一般的に、PoCによって実現性が高く期待通りの効果が見込めた時点で、プロジェクト始動となります。
また、似た言葉で「実証実験」がありますが、明確な違いはありません。
概念実証は技術・概念・アイデアを検証する手法で、
実証実験は実際の商品・プロダクトの検証をする手法となります。

■PoCのメリット
例えば新しいビジネスを立ち上げる、あるいは革新的な技術を利用するとき、
実現が可能なのか、それによって効果が得られるのかを議論のみで判断することはかなり難しいと思います。
そこで実際に小規模で試作や実装を行い、出来上がったものを用いて検証すれば、
開発リスクを抑えることが可能です。
新規事業の実現可能性や数値的な根拠を持って説明することが可能となるので、
先方に対して説得しやすくなるメリットもあります。

■PoCに取り組むにあたっての注意
簡易的な検証が行えることが便利である反面、
何度も検証を繰り返すだけで先に進まない、コストだけが消費される事態を招くこともあります。
PoCで検証を始めたものの、現場と意思決定を行う経営層やシステム開発者との認識のズレが生じる可能性もあります。
PoCを繰り返しているうちに、プロジェクトのゴールがあいまいになり、
いつまでも開発フェーズに進むことなく、コストと時間だけがかかってしまう可能性もあります。
このような状態を「PoC疲れ」「PoC貧乏」といいます。

■まとめ
上記のデメリットへと陥らないポイントとしては、
取り掛かる前に目指すゴールを決める。
そしてPoCの時点で機能を盛り込むのではなく、
ゴールとして定めた仮説を検証できる必要最低限の機能で実施することが重要です。

PoCに失敗の概念はないため、期待した結果が出なくても次の方策を考える糧となり、
すべての結果が次に反映できることが一番のメリットになると考えます。

■参考文献
「docomo business /ICT Business Online  / PoC（Proof of Concept：概念実証）とは」