こんにちは。
今回は責任分担モデルについて解説していきます。
始めに、責任分担モデルとは、ITシステムを構成するハードウェア・OS・ミドルウェア・アプリケーション・データのどの部分までをユーザーが管理するか、またはクラウドサービスプロバイダーが管理するかの境界を示したものになります。
クラウドサービスを利用する際、SaaS、PaaS、IaaSのうち、
どのサービスを利用するべきか検討するには、責任分担モデルを理解することが重要となります。
次に、各クラウドサービスの責任分担モデルについて解説していきます。
SaaSは、クラウドサービスプロバイダーがハードウェア・OS・ミドルウェア・アプリケーションを管理します。
そのため、ユーザーはアプリケーションのアップデートやセキュリティ対策、バックアップなどの管理タスクを行う必要がなく、
管理作業が最小で済みますが、ミドルウェアを追加したり、アプリケーションを切り替えるなどのITシステムの構成変更を行うことはできません。
PaaSは、クラウドサービスプロバイダーがハードウェア・OS・ミドルウェアを管理します。
そのため、ユーザーは任意のアプリケーションを展開でき、
開発者はアプリケーションの開発に集中することができますが、OSやミドルウェアの構成を変更することはできません。
IaaSは、クラウドサービスプロバイダーがハードウェアのみを管理し、
ユーザーは仮想マシンのOS・ミドルウェア・アプリケーションを自由に構成できます。
そのため、既に保証期間が終了し、サポートが終了したレガシーOSやレガシーアプリケーション、レガシーデータベースも自己責任で展開が可能ですが、仮想マシンのセキュリティ対策やバックアップなどの管理作業は、ユーザー自身で行う必要があります。
以上になります。
参考文献:AZ-900 : Microsoft Azure Fundamentals テキスト & 問題集 第2版