今回は、Lpicの資格試験勉強にて学んだブートローダについて共有いたします。
■ブートローダとは
ブートローダとは、ハードディスクなどのストレージからOSを起動するためのプログラムのことを指します。
LinuxのブートローダにはGRUBまたはGRUB2が標準的に採用されています。
GRUBは多数のファイルシステムを認識可能であり、
シェル機能も搭載しているため、コマンドによる高度な管理が可能です。
■ブートローダの設定
①GRUB
設定ファイルは位置「/boot/grub/menu.lst」にあります。
設定ファイルにて用いられる主なパラメータを以下に記載します。
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パラメータ : 説明
timeout : メニューを表示している時間(秒)
default : デフォルトで起動するエントリの番号
title
: メニューに表示されるエントリ名
root
: ルートデバイスの指定
kernel
: 起動するカーネルイメージファイルと起動オプションの指定
makeactive
: ルートパーティションをアクティブ化
chainloader
: 指定されたセクタの読み込みと実行
hiddenmenu
: 起動時に選択メニューを表示しない
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②GRUB2
「①GRUB」とは異なり、直接ファイルを編集することはしません。
「/ete/default/grub」にて設定を行い、
「update-grub2コマンド」(または「grub2-mkconfigコマンド」)を実行することで、
設定に基づいて「/boot/grub/grub.crg」にファイルが生成されます。
「/ete/default/grub」の設定ファイルにて用いられる主なパラメータを以下に記載します。
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パラメータ
: 説明
GRUB_TIMEOUT
: 起動メニューがタイムアウトするまでの秒数
GRUB_DEFAULT
: 起動メニューがタイムアウトしたときにデフォルトOSとして選択されるエントリ(saved:保存された選択肢)
GRUB_CMDLINE_LINUX
: カーネルに渡される起動オプション
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■ブートオプションの指定
ブートローダ起動時に、システムの動作を指定するため様々なブートオプションを指定可能です。
起動時の画面で「E」キーを押すと以下のように表示されます。
【grub append> ro root=/dev/VolGroup00/LogVol100 rhgb quiet】
ここでキーボードからオプションを入力できるようになります。
代表的なオプションを以下に記載します。
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パラメータ
: 説明
root=デバイス
: ルートパーティションとしてマウントするデバイス
nousb
: USBデバイスを使用しない
single
: シングルユーザーモードで起動する
1~5
: 指定したランレベルで起動する
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例)シングルユーザーモードで起動したい場合
【grub append> ro root=/dev/VolGroup00/LogVol100 rhgb quiet】
↓
【grub append> ro root=/dev/VolGroup00/LogVol100 rhgb quiet
single】
上記入力後に「Enter」キーを押せば、指定されたパラメータが適用されてシステムが起動します。
参考文献:中島能和. "Linux教科書". LPICレベル1 Version5.0対応, 2022, 54-57