今回は、Lpicの資格試験の学習時に良く出てくる一般的なLinuxでよく使われているディレクトリの構造についてそれぞれまとめてみましたので、ご参考いただけると幸いです。
・/home
ユーザーが作成される際はこのhomeディレクトリ直下にユーザー名のディレクトリが作成される
/home/tarou など
基本的にユーザーが自由にフォルダやファイルを作成したり編集できる場所。
システムの起動には不要なディレクトリ。パーティション分割可能。
・/usr
各ユーザーが共通して利用するアプリケーションなどが保管されているディレクトリ
例えばoutlookやM365のオフィス製品などが入るディレクトリ。
この/usr直下にバイナリファイルが格納されている/binディレクトリや
これらアプリに必要な依存ライブラリなどは/libディレクトリに格納されている。
読み込みが頻繁に発生する。
システムの起動には不要なディレクトリ。パーティション分割可能。
・/var
電子メールや各種システムが動作する上で作成されるログファイルなどが格納される。
例えば監視ソフトウェアでのping死活監視やCPUやメモリ、ディスク使用率などの
ログを作成する際などにこのディレクトリ配下に保管される。
監視ソフト以外にもいろんなシステムのアプリから書き込まれる場所なので
容量がひっ迫しやすい。書き込みが頻繁に発生する。
システムの起動には不要なディレクトリ。パーティション分割可能。
・/opt
/usrディレクトリと違って個人でパッケージ管理システムなどを使わずに
インストールしたプログラムなどがここに格納される。
システムの起動には不要なディレクトリ。パーティション分割可能。
・/boot
OSが起動するために使われるディレクトリ
GRUBの設定ファイルやカーネルイメージ、初期RAMディスクなどがある。
基本的にシステムの起動にかかわっているのでパーティションを分割すると
システムが正しく起動しない可能性があるので基本分割は行わない。
行う場合は異なるOSの起動時などに分割する可能性がある。
・/tmp
一時ファイルなどが格納されるディレクトリ。
基本的に作業中の編集データなどを
ソフトウェアの異常終了や電源断などによって破損したり
メモリに保存できない大量のデータを位置的に保存するために使われることのあるディレクトリ。
システムの起動には不要なディレクトリ。
・/bin
OSの最低限の起動のために必要な全ユーザーが使用するコマンドが格納されるディレクトリ。
Cat,chmod,dd,cp,date,kill,echoなどのコマンドが格納される。
システムの起動に欠かせないディレクトリのため分割はできない。
・/etc
システムの起動に必要な設定ファイルが格納されているディレクトリ
ipアドレスを紐づけるhostsファイルやネットワークインターフェースを設定する
ファイル、セキュリティポリシー、ユーザーアカウントのログインIDやパスワードなどの
設定ファイルが格納されているディレクトリ。
システムの起動に欠かせないディレクトリのため分割はできない。
・/lib
システムの起動に必要なライブラリやカーネルモジュールが格納されているディレクトリ
/binや/sbinディレクトリにあるバイナリファイルを実行するために利用される。
つまり、catやsystemdなどを動かすために必要なライブラリなどが格納される。
システムの起動に欠かせないディレクトリのため分割はできない。
・/dev
デバイスファイルが格納されるディレクトリ。
デバイスファイルとは各種周辺機器や内部装置などの接続機器を
ファイルシステム上でファイルとして扱えるようにしたもの。
これらデバイスファイルを使用することによって、接続されたデバイス機器をマウントできるようになってファイルシステム上で扱えたりできる。
システムの起動に欠かせないディレクトリのため分割はできない。
以下参考にさせていただいたサイト様
Linux各ディレクトリの役割 #Linux - Qiita
デバイスファイル(スペシャルファイル)とは - 意味をわかりやすく - IT用語辞典 e-Words