こんにちは。

今回はクラウドコンピューティングサービスについて説明します。

従来、ITシステムは、オンプレミスで構築していました。
しかし現在では、ITシステムの構築先として、オンプレミスだけではなくクラウドも選択できるようになりました。

サーバ、ストレージ、ネットワークなどのITリソースをインターネット経由で、いつでもどこからでも任意のデバイスから自由に利用できるようにする形態を、クラウドまたはクラウドコンピューティングといいます。

クラウドでは、クラウドサービスプロバイダーのデータセンターで提供されるクラウドサービスを利用してITリソースを作成し、操作します。

クラウドコンピューティングでは、規模の経済が成り立ちます。ここでいう規模の経済とは、クラウドサービスプロバイダーがITリソースを大量かつ一括導入し、さらにそれらを複数の利用者で共有することで、ユーザーへクラウドサービスを安価に提供することを意味します。

ユーザーがクラウドを利用する形態には、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウド、マルチクラウドの4種類があります。

パブリッククラウドでは、社内データセンターは一切使用せず、クラウドサービスプロバイダーのデータセンターのみを使用するため、社内データセンターを使用する必要がありません。

パブリッククラウドは、クラウドサービスプロバイダーが提供するサーバーやストレージなどのITリソースをCPU数やストレージ容量で分割し、複数の組織やユーザーで効率的に共有利用します。

プライベートクラウドでは、社内データセンターをパブリッククラウドと同じ方式で運用します。従来の社内データセンターでは、ITリソースを、組織内の部門やユーザーにサーバーやストレージ単位で提供していましたが、プライベートクラウドでは、パブリッククラウドと同様にCPU数やストレージ容量で分割し、効率的に提供します。

プライベートクラウドを含む組織内のデータセンターとパブリッククラウドを組み合わせて利用するクラウド環境のことを、ハイブリッドクラウドといいます。ハイブリッドクラウドは、プライベートクラウドとパブリッククラウドの両方の利点を得ることができます。例えば、組織内のデータセンターでストレージが足りなくなった場合、その不足分のみをパブリッククラウドのストレージで補うといった使い方ができます。

クラウドの最も新しい利用形態がマルチクラウドです。マルチクラウドは、同時に複数のクラウドサービスプロバイダーのパブリッククラウドを使用する環境です。

パブリッククラウドごとの特徴を活用でき、障害にも強いITシステムを構築できます。例えば、Azureと、アマゾンウェブサービス社が提供するパブリッククラウドのAmazon Web Servicesを併用して、ITシステムを構築することができます。

以上です。

参考文献：AZ900:Microsoft Azure Fundamentals テキスト＆問題集 第2版