今回はTelnetとSSHについて説明していきます。
これらはインターネットなどのIPネットワークを通じて別のコンピュータにアクセスし、遠隔操作するためのプロトコルになります。
この2つは意味はほとんど一緒ですが、1点大きな違いがあるので覚えてみてください。

TelnetとSSHの違い
TelnetとSSHは上記でも記載したようにネットワーク経由で他のコンピュータに接続し、遠隔操作するためのプロトコルになります。
その中で違いがある点は通信経路が暗号化するかしないかにあります。Telnetは暗号化する仕組みはありませんが、SSHは暗号化されるようになっているため、インターネットなどを経由しても安全にアクセスすることができます。

SSHサーバとSSHクライアント
SSHには端末側で利用者が操作するソフトウェアである「SSHクライアント」、サーバ側で接続を受け付けるソフトウェアである「SSHサーバ」の2つにわけることができます。SSHサーバは標準ではTCPの22番ポートでクライアントの接続を待っている状態になっています。

SSH接続手順
接続に先立ち、クライアントはサーバにパスワードを登録するか、公開鍵暗号の鍵ペアを生成して公開鍵をサーバに預ける必要があります。このとき、サーバ側にも導入時に固有の鍵ペアが生成されており、接続を希望するクライアントに公開鍵を渡しておきます。
接続時にはまずクライアントが持つサーバの公開鍵を使用して、接続先のサーバが偽物でないかを検証します。本物と確認されたらDiffie-Hellman鍵交換などを使用して通信の暗号化に使用する共通鍵暗号の暗号鍵を共有し、伝送経路の暗号化を開始します。

次に本人確認をする方法は以下の2つがあります。
・パスワード認証：暗号化された伝送経路を用いてパスワードを送信して利用者本人であることを確かめます。
・公開鍵認証：クライアントが自らの秘密鍵で電子署名を生成してサーバに送付し、サーバは利用者の公開鍵で検証して本人かどうかを確かめます。
※公開鍵認証方式はパスワード認証のようにサーバに保管したパスワードの管理が杜撰で漏洩してしまったり、他のシステムと同じものを使いまわすといったことがないため、利用可能であれば公開鍵認証が推奨されています。

最後に
今回説明したTelnetとSSHの違いを見てみると一見SSHしか使うことがないのではないかと思うかもしれませんが、閉じられたネットワーク内では使用が簡素なTelnetが使われることもあるようです。
（私自身はTelnetしか使用したことがないのですが。。。）
どちらにせよ今回説明した点はLinuxを扱う人は必ず触ることが出てくるので是非覚えてみてください。