今回は私が８月よりLinuxサーバを用いた運用・保守案件に携わることになったので、運用保守について調べたことを共有しようと思います。
運用・保守とは
運用・保守の仕事内容は現在稼働しているサーバやネットワークの安全性と安定性を守る仕事です。ここから運用と保守それぞれ説明すると、運用とはサーバやネットワークの性能を保全し、さらに最適化または性能を向上させるための業務です。これに対し、保守とは故障対応やセキュリティパッチの実施、バックアップなどでトラブルに備え、万が一トラブルが発生した際に速やかな回復を行うための業務です。
運用管理・保守の仕事内容
運用管理・保守の主な仕事は次のものになります。
＜障害対応＞
保守：復旧
運用管理：スクリプト解析/暫定対策の策定
＜故障対応＞
保守
＜問題管理＞
運用管理：恒久対策
＜バッチジョブ＞
運用管理：計画/設定/管理
保守：検証/実施
＜バックアップ＞
運用管理：計画/設定/管理
保守：検証/実施
＜インベントリ管理＞
運用管理
＜アップデート管理＞
運用管理：計画/実施
＜機器更新/追加＞
運用管理
＜バッチ及びシェルスクリプトのコーディング＞
運用管理
＜セキュリティパッチ＞
保守：検証・実施
＜ユーザアカウント管理＞
運用管理：登録・設定
＜アクセス・ログ監視＞
運用管理
＜運用マニュアルの整備＞
運用管理
必要なスキル
運用・保守をするうえで次の2つのスキルが重要になってきます。
・ITシステム全般に関する広い知識
近年、IT環境は複雑化・多様化・大規模化する傾向にあります。クラウド化などの仮想化技術の進歩によって、サーバやネットワークの環境構成は現在、見直しや刷新の時期に差し掛かっているともいわれます。ITシステムに関する古い知識、現在使われている知識、そして将来を見据えた知識を重層的に学んでいく姿勢が欠かせなくなってきます。
・コミュニケーション能力
システムに関する問い合わせや質問を受けた時の対応、障害が起きた時の状況報告や折衝などのシーンではコミュニケーション能力も求められます。また、運用・保守の仕事はチーム内のスムーズな連携プレーが必須です。特にリーダーになった時には、メンバーに対してコミュニケーションを図ること、リーダーシップを発揮することが重要になります。
よく使われるコマンドとログ
以下はよく使われるコマンドとその概要について簡潔に記載しました。もっと知りたいと思った方は調べてみてください！
・cd：ディレクトリを移動するコマンド
・pwd：今自分がいるディレクトリの場所を確認できる
・ls：ディレクトリ内のファイルの一覧を表示するコマンド
・cat：ファイルの内容を確認する
・less：ファイルの内容を確認する（ファイルサイズが膨大でも比較的表示時間が短い）
・grep：特定の文字列を検索する
・tail：ファイルの最終行から数行を表示するコマンド
・diff：文字列を比較するコマンド
・history：ユーザーが入力したコマンドの履歴を表示する
・uname：OSまたはハードウェアの情報を表示させるコマンド
・ip a：Linuxサーバのインターフェース情報を確認するコマンド
・w：主にサーバの起動時間を確認するためによく使用する
・top：主に実行中プロセスの中で負荷が高いものを探すために使用する
・free：メモリの使用率を確認するコマンド
・df：ディスクの現在の容量を確認する（主にパーティションの使用料の割合を見る）
・service/systemctl：サービスを操作するコマンド（CentOS/RHELの6系/7系でコマンドが違う）
・ping：ネットワーク疎通を確認するコマンド
・ps：プロセスの状態を確認する
・top：プロセスの状態とCPUとメモリの負荷状態を確認できるコマンド
以下はよく使われるログです。
・/var/log/messages：シスログ（OSのログ）と呼ばれるもの。障害発生時にOSで何が発生したか確認するときに、このログを確認する
・/var/log/boot.log：OS起動時のログ
・/var/log/cron：cronが実行されたときに出力されるログ
・/var/log/secure：ユーザー認証時に出力されるログ
・/etc/httpd/logs/access_log：webインターフェースにアクセスした場合、アクセスログを出力される
参考
https://www.brain-gate.net/content/catalog/unyou/
https://qiita.com/gama1234/items/9fc3bd77ba79279afe34#%E3%83%AD%E3%82%B0varlogmessages
https://satton-infra.com/unyou-linux/
