突然ですが、あなたの自宅に設置されているWi-Fiのセキュリティレベルは何ですか？

次案件の詳細について営業の方から紹介していただいた際にリモートワークであることから自宅のWi-Fiのセキュリティレベルが「WPA2以上必須」と詳細に記載されていました。
「WPA2とは？」
と、その時感じ、これを機に調べてみたので、今回はWPAについて説明していきたいと思います。

WPAとは
WPAとはWi-Fi Protected Accessの略で、無線LAN上で通信を暗号化する際の規格の一つです。WPAは従来利用されていた無線LANの暗号化規格WEPの後継として開発されたものになります。そのあと、WPAを改良した規格として2004年にWPA2、2018年にはWPA3が発表されています。

暗号化規格とは
無線LANに接続する際に端末や接続先を認証するためのデジタルデータを第三者が解読できない状態に加工することです。
スマートフォンの普及などにより、無線LANを使用することは当たり前になってきています。便利になった反面に、不正アクセスや情報漏洩のリスクは常に存在しており、セキュリティ対策として無線LAN通信の暗号化は必須であります。

WPAの特徴
WPAの特徴は初期化ベクタが48ビット、暗号鍵が128ビットに拡張され、さらに通信中に一定の送受信データ量毎に暗号鍵を変更するTKIP（Temporal Key Integrity Protocol）と呼ばれる仕組みを採用したことで、暗号鍵が盗まれにくいようになったという点があります。

WPA2の特徴
WPA2の特徴はWPAよりもセキュリティ強度が上がった点にあります。
PSK（Pre-Shared Key）と呼ばれる複雑な事前共有キーを利用することとAES（Advanced Encryption Standard）と呼ばれる高度な暗号化技術が採用されたことによってセキュリティはより強固なものとなりました。
無線LANのセキュリティモードにはWPA同様、パーソナルモードとエンタープライズモードの二つが選択できます。

WPA3の特徴
WPA2を基盤とするWPA3は、Wi-Fiセキュリティを簡素化する新機能が追加されています。特徴としては、最新のセキュリティ手法を使用、古いプロトコルの拒否、PMF（Protected Management Frames）の使用必須となっています。
また、オープンネットワークでの保護も強化し、公衆Wi-Fiにおいて、中間者攻撃に強くなったことも特徴の一つと言えます。

そのほかにも、WPA3には個人用のWPA3-Personalと企業用のWPA3-Enterpriseの2種類があります。WPA3-Personalではパスワードの推測に対する保護能力が強化されており、個人ユーザーにとっても安心なセキュリティとなっています。
WPA3-Enterpriseでは、機密性を要するデータの保護能力をさらに高めるため、192ビットの強度プロトコルを使ったオプションのモードと暗号化ツールも提供されています。

現在使っている無線LANのセキュリティレベルを知る方法
1．Windowsを使用している人はコマンドプロンプトの画面を表示します。
2．「netsh wlan show interface」と入力し、表示された認証欄を確認します。

そのほかにも、iPhoneを使っている人ですと、Wi-Fi設定画面で「安全性の低いセキュリティ」と警告が出ていると、その時使用しているWi-Fiのおおよそのセキュリティレベルを知ることができます。

最後に
カフェなどで仕事をしてはいけないということはIT業界で働く人にとっては何度も聞いてきていることだと思います。
しかし、自宅で使うWi-Fiも使用しているものによってはインシデントになってもおかしくないものもあると今回知れたので、これを機に現在使用しているWi-Fiのセキュリティレベルは何なのかを調べようと思いました。

参考

WPAとは？WPAの種類と特徴や無線LANにおける暗号化規格の選び方を紹介 テックマガジン from ネプラス (fenet.jp)

J:COM Wi-Fi｜iPhone / iPadの無線LAN（Wi-Fi）「安全性の低いセキュリティ」警告解除方法 | JCOMサポート (myjcom.jp)