前回のリージョンについて紹介した際に、冗長化について簡単にご説明しました。
今回は冗長化ストレージについて紹介します。
まずは再度冗長化について簡単にご説明します。
・冗長化
同じ機能や役割の要素をあらかじめ複数用意しておき、異状が発生した時に肩代わりして稼働を継続させること。
例えばサーバーが1台あり、障害や災害があり使えなくなってしまった場合どうなるでしょう。お客様はサーバーにアクセスできなくなり、サービスを利用することができません。そうなると、オフィスにクレームの電話が鳴り響き、早急に障害復旧に尽力しないといけません。これが震災といった大災害となると、復旧までに大幅な時間がかかりサービスの継続は困難でしょう。その万が一に備えるために、サーバーやネットワークを冗長化させるのです。
Azureには可用性ゾーンという枠組みがあり、リージョン内のデータセンターが障害で機能不全になった場合、他のデータセンタが補って継続させていきます。しかし、リージョン全体で障害が起きてしまった場合はこの可用性ゾーンも機能しなくなってしまいます。そうならないようにリージョンペアという仕組みを利用します。
・リージョンペア
Azureで存在し、物理的に離れている別のリージョン。東日本リージョンのリージョンペアは西日本リージョンになります。リージョンペアがあることによってさらに冗長性が上がり、信頼性が高まります。
このリージョンペアを活用するサービスとしてストレージアカウントの冗長化があります。そのストレージは下記の通りです。
・ローカル冗長ストレージ (LRS)
ストレージの保存されているデータを3回レプリケートし、持続性を高めます。
・ゾーン冗長ストレージ (ZRS)
1つか2つのリージョンにまたがって、データを3回レプリケートをします。2つのリージョンを分けることによってさらに持続性を向上させる事が出来ます。
・geo 冗長ストレージ (GRS)
リージョン全体からの障害から守るために、セカンダリリージョンにレプリケートすることで、リージョンが障害で使えなくなっても使えるようにする。
・読み取りアクセス geo 冗長ストレージ (RA-GRS)
geo 冗長ストレージ (GRS)に加えて、セカンダリリージョンに格納されているデータの読み取りも行うことができる。
ストレージアカウントを作成する際に冗長性を選択する欄があるので、環境や目的に沿った冗長性を選択しましょう。
参考URL
冗長化とは - 意味をわかりやすく - IT用語辞典 e-Words
Azure Azure リージョン - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn