私が昔から思っていた疑問として、

ROMってほんとにRead Onlyなのか...?

というのがありました。名前のわりにSDカードもUSBメモリも普通に書き込み出来ているような気しかしなかったからです。


最初期のROMは真の意味で読み取り専用だったようです。
チップを製造する際に特定の動作をするよう物理的に回路を設計するため、後から変更することが出来ません。まさに読み取り専用と言えます。

時は流れ、PROMと呼ばれるROMが登場します。Programmable ROMの略ですが、こちらは何も書き込まれていないROMに対して、プログラマから電流を流して任意の回路を書き込むことが出来ました。複数のチップに同時に書き込みを行えるプログラマをGANGプログラマと呼ぶそうです。
一度書き込んだ回路を変更することは出来ない点や、購入者が任意の回路を書き込めるという点からOTPROM（One-Time PROM）やFPROM（Field PROM）という表現もなされます。

さらに時は流れ、書き込み・書き換えを複数回行うことができるPROMが登場します。EPROM（Eraserble PROM）と呼ばれます。通常は読み取りしか行えませんが、紫外線を当てる事によって消去や書き込みが可能でした。所謂感光体というやつでしょうか？
レーザーやLEDプリンターのドラムも光で電荷を飛ばしたりしているので似たような物なのかもしれません。

さらにさらに時は流れ、特別な機械が無くても電気の力で書き換えを行うことが出来るようになりました。EEPROM（Electrically EPROM）と呼ばれます。EPROMと異なり毎回全ての回路を消去する必要が無く、バイト単位で指定された部分だけを書き換えることが可能です。EEPROMの一種にフラッシュメモリがあります。

要するに元々は本当にRead Onlyだったものが、利便性を求めていった結果変化して、ROMという単語だけが残ったという結論になりそうです。

文字を見ただけだと読み取り専用に思えますが。root fallacyの例というやつでしょうか？

参考URL：

https://www.arrow.com/en/research-and-events/articles/what-is-rom-types-of-rom-explained

https://www.computerhope.com/jargon/p/progrrom.htm#:~:text=%20PROM%20or%20programmable%20ROM%20%28%20programmable%20read-only,PROM%20is%20a%20computer%20BIOS%20in%20early%20computers.

https://www.minatoat.co.jp/ja/product/dp/lineup/model1950/