二回目の投稿となります。引き続き、よろしくお願いいたします。 
本投稿では、「z」というディレクトリ移動コマンドについて紹介します。 
	
	
◆ 「z」コマンドとは
	
bashおよびzshにて利用可能なディレクトリ移動コマンドです。なお、fishにおいても、プラグインを導入することで利用可能になります。
コマンドの使い方は単純であり、例えば「sample」というディレクトリに移動したい場合は、シェルに以下の入力を与えます。
	
$ z sample 
「z」のインストール方法については、参考リンク先をご参照ください。 
	
	
◆ 「cd」コマンドとの違いについて
	
シェルについて学んだことがあれば、ディレクトリの移動といえば「cd」を思い浮かべるかと思います。
	ここでは、以下のシナリオをもとに、「z」と「cd」の違いを確認します。 
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ユーザ「alice」は、現在以下のディレクトリで作業中である。 
・/home/alice/project1/new/test/ 
「alice」は、上記ディレクトリから下記のディレクトリに移動したい。 
・/home/alice/project1/old/sample/ 
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	「cd」を用いると、以下のようにしてディレクトリを移動できます。 
$ cd ../../old/sample/ 
もしくは、絶対パスの指定で移動することも可能です。 
$ cd /home/alice/project1/old/sample/ 
tabキー補完でディレクトリの指定を簡略することもできますが、「z」を用いると、ディレクトリの指定がさらに簡略できます
(対象のディレクトリ名を指定するだけでよい)。
	
	
	◆ その他(留意点など) 
「あのディレクトリってどこにあったっけ」といったときでも、ディレクトリ名を指定するだけで移動できるため、非常に便利です。
ただし、アクセスしたことのないディレクトリに対しては、「z」で移動することはできません(少なくとも一度はシェルを介したアクセスが必要)。
	また、以下の例のように、同じ名前のディレクトリが別々の場所に存在する場合は、最近のアクセスやアクセス頻度に応じて移動先が決まります。 
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・/home/alice/project1/new/test/ 
	・/home/alice/project1/old/test/ 
$ z test 
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◆ 参考
・https://qiita.com/ucan-lab/items/6cd64e5bec6c3c50e7dc
・https://qiita.com/hiroki924/items/5d88874264eee5704198
	
	
以上です。