今回はLinuxにおけるカーネルの再構築についてご紹介します。
そもそもカーネルとは文字通りLinuxの中核部分にあたり、ユーザからシェルを通して実行された命令を実行する役割を持っています。
Linuxのカーネルはソフトウェアのように定期的に新しいバージョンが出るため、必要に応じて再構築することが可能です。一般的には、現在のカーネルでサポートされていないデバイスを利用したい場合などにカーネルの再構築を行います。
カーネルのバージョン番号は「X.Y」や「X.Y.Z」のようの形式で、数値が大きいほど新しいバージョンです。
カーネル再構築時にはmakeコマンドを使用します。
(makeコマンドを使用せず、手作業でカーネルをインストールする方法もあります。)
以下にmakeコマンドの主なオプションを記載します。
make all - カーネルとモジュールをビルド(allを付けない場合もデフォルトでこの動作をする)
make install - ビルドしたカーネルをインストール
make modules - カーネルモジュールをビルド
make modules_install - カーネルモジュールをインストール
以下にカーネルの再構築をする際に知っておくと便利なディレクトリやファイルを記載します。
/usr/src/linux/:カーネルのソースを置くディレクトリ
/boot/vmlinuz-(バージョン):カーネルイメージのファイル
/lib/modules/(バージョン)/:カーネルモジュールがインストールされるディレクトリ
カーネルのバージョンは、uname -rコマンドで確認することができます。