データセンターという場所があります。
お客様や自社で使用するサーバ機などのIT機器を設置・収容する場所を提供し、安定的にネットワーク通信・運用ができるような施設です。
サーバが停止するといった問題を発生してはいけない場所なので、温度管理やセキュリティ面で厳重に管理されています。
データセンターではかなり大きなサーバを何台も並んでいるイメージがありますが、
大規模なネットワーク環境を構築する目的として採用されているリーフ&スパイン型ネットワークというものがあります。
これを説明するためにはコア層・ディストリビューション層・アクセス層という階層モデルを説明する必要があります。
コア層・ディストリビューション層・アクセス層
引用:https://www.kenschool.jp/blog/?p=5329
上記のように3階層モデルに分かれているのがコア層・ディストリビューション層・アクセス層になります。
3階層(Three-Tier Campus Design)キャンパス設計ともいわれます。
それぞれの役割としては以下の通り。
・アクセス層
エンドユーザを直接収容する 多くのポートが必要
アクセス層同士は接続しない スター型のトポロジ
・ディストリビューション層
アクセス層のスイッチを収容
VLAN間ルーティングを行う セキュリティポリシーに基づいたフィルタリングを行う
・コア層
ディストリビューション層のスイッチを収容する
大量のパケットを処理する必要がある。
コア層とディストリビューション層ではダウンしても問題ないように冗長化が行われているのも特徴です。
利点としては、
・大規模な環境を構築するのに向いている
・拠点の追加が容易である
しかし、最近では仮想化が進んだことにより、図の①の流れのような縦に流れるトラフィックだけではなくなってきました。
サーバ同士が連携するために②のような横に流れるトラフィックが必要になってきました。
そこで生まれたのが、リーフ&スパイン型ネットワーク型になります。
スパイン層&リーフ層
引用:https://www.kenschool.jp/blog/?p=5329
スパイン&リーフとはデータセンターの構成モデルを2階層に分けます。
2階層設計(Collapsed core)と呼ばれる構成です。
・リーフ層のスイッチとスパイン層のスイッチはすべて接続する
・リーフ同士、スパイン同士の接続はしない
・エンドポイント(サーバ)はリーフ層に接続する
・同じホップ数で全ての宛先に到達可能
(送信元のリーフスイッチから見て、スパインスイッチを一つ経由するだけで宛先となるリーフスイッチに到達できる)
3階層から2階層に変えることで、サーバ間の通信を少ないホップ数でできるようになり、遅延を解消できるようになります。
機器やケーブルの数も少なくできるので、リソースの節約にもつながります。
・帯域幅を増強したい場合
スパイン層にスイッチを追加することで、ネットワーク全体の帯域幅を増強できます。
・サーバを増やしたい場合
リーフ層にスイッチを追加することで、新たな機器を追加したり既存のサーバ数を増やすことができます。
参考
https://www.kenschool.jp/blog/?p=5329
https://ping-t.com/
https://www.kagoya.jp/howto/it-glossary/server/data-center/