ハードディスクやSSDなどのディスクは記憶領域を分割して利用することができます。このように分割した記憶領域のことをパーティションと言います。パーティションを利用することで、障害が発生した場合に、1つのパーティション内にとどめることができます。また、大量の処理が発生して空き容量が少なくなった場合でも、システム全体への影響を小さくすることができます。
Linuxでは、以下のような3種類のパーティションがあります。
□基本パーティション
1つのディスクでパーティションは4つに分割することができます。これを基本パーティションと言います。基本パーティションの中には、データをファイルとして管理するファイルシステムが格納されます。基本パーティションのデバイスファイル名は、ハードディスク/dev/sdaの場合/dev/sda1~/dev/sda4となります。
□拡張パーティション
基本パーティションのうち1つは、拡張パーティションとすることができます。拡張パーティションの中には、後述する論理パーティションを複数格納できます。
□論理パーティション
拡張パーティションの中に作成されたパーティションを論理パーティションと言います。それぞれの論理パーティションに/homeや/varなどのディレクトリを割り当てることで、1つの統合されたファイルシステムとして運用することができます。基本パーティションのデバイスファイル名は、ハードディスク/dev/sdaの場合/dev/sda5以降となります。
□fdiskコマンド
パーティションの操作に使うコマンドとしてfdiskコマンドが挙げられます。「fdisk デバイスファイル名」と記述してからサブコマンドを利用することで、パーティションの作成、削除、変更などができます。サブコマンドには以下のようなものがあります。
l パーティションタイプを一覧表示する。
n パーティションを作成する。
d パーティションを削除する。
p パーティションテーブルを表示する。
t パーティションタイプを変更する。
a ブートフラグのオンオフを切り替える。
w パーティションテーブルの変更を保存して終了する。
q パーティションテーブルの変更を保存しないで終了する。
m ヘルプメニューを表示する。
参考:Linux教科書 LPICレベル1 Versuon5.0対応