今回は、Network Watcherについてご紹介いたします。

Network Watcherとは
Azure仮想ネットワーク内のリソースの監視、診断、メトリックの表示、ログの有効化または無効化を行うツールを提供する機能です。
※メトリックとは、コンピューターネットワークにおける通信相手までの経路の距離のこと。
対象のリソースは、仮想マシン、Vnet、Application Gateway、LoadbalancerなどのIaas関係のネットワーク正常性を監視や修正するようにサポートされています。

Network Watcherの機能
・パケットキャプチャによりリモートネットワーク監視を自動化する
Network Watcherを使用すると、仮想マシンにログインすることなくネットワークの問題を監視して診断することができます。アラートを設定することでパケットキャプチャをトリガーし、リアルタイムのパフォーマンス情報にアクセスすることができます。問題が見つかった場合は、詳細を調査して、より適切な診断を行うことができます。
※パケットキャプチャとは、ネットワーク上で実際に流れるトラフィックのパケットを採取すること。

・フローログを使用して、ネットワークトラフィックの分析情報を取得する
ネットワークセキュリティグループ（NSG）のフローログにより、ネットワークトラフィックのパターンを把握し、フローログから得られた情報をもとに、コンプライアンスに関するデータを収集し、ネットワークのセキュリティプロファイルを監視することができます。

・VPN接続の問題を診断する
問題を特定できるだけでなく、作成された詳細なログを使用して、さらに調査することもできます。

・IPフローを確認する
インターネットとの間、またはオンプレミス環境との間の接続の問題を迅速に診断することができる。

・ネクストホップ
トラフィックが目的の宛先に送られているかどうかを確認することができます。ネットワークルーティングが正しく構成されているかどうかを判断するのに役立つ機能です。

・VPN診断
ゲートウェイと接続のトラブルシューティングを行う。

・NSGフローログ
NSGを介してIPトラフィックがマップされる。これらの機能はセキュリティコンプライアンスと監査で使用できる。

・接続のトラブルシューティング
Azureでのネットワークのパフォーマンスと接続に関する問題のトラブルシューティングを行うことができる。

Network Watcherを使用すると、ネットワーク障害調査に対してNSGの設定ミスなのか他の設定ミスなのかがすぐに分かるようになります。原因調査をかたっぱしから行うと調査にすごく時間がかかってしまいます。そんなことにならないようにNetwork Watcherを活用しましょう。

【参照】https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/modules/configure-network-watcher/2-describe-features