Linuxで長いコマンドやファイル名を入力する際に入力ミスはつきものだと思います。そんなミスを減らすために利用できるのが補完機能です。補完機能にはtabキーを使用します。
□ファイル名の補完
test.txtのみが保存されているディレクトリtestでファイルの中身を確認するcatコマンドを入力し、半角スペースを空けてからtabキーを1回押すと…
このようにcatで読み込めるファイルtest.txtが呼び出されます。
次に先ほどのディレクトリtestにtest2.txtも保存された状態でtabキーを押すと…
testまでしか呼び出されません。そこで「2」と入力してtabキーを押すと…
test2.txtを呼び出せました。これは、catコマンドで読み込めるファイルがtest.txtとtest2.txtの2種類あり、呼び出したいファイルがtestまではわかりますがその先がどちらなのかわかりません。そこでtest2まで入力するとtest2.txt一択になるのでtabキーでファイル名を最後まで呼び出せます。
これ以上補完ができないcat testまで入力した状態でtabキーを2回押すと補完の候補としてtest.txtとtest2.txtが表示されます。これによってlsコマンドなどの他のコマンドを使うことなくディレクトリ内にある補完の候補を確認できます。
□コマンド名の補完
コマンドラインにhisまで入力してtabキーを押すと…
入力したコマンドの履歴を表示するhistoryコマンドが呼び出されました。
lsやcdなどの短いコマンドを使ううちは必要ないですが、様々なソフトをインストールして長いコマンドを打つ際に便利に使うことができます。
ちなみにhのみでtabキーを押すと候補が多くて補完できませんが、tabキーを2回押すとhから始まるコマンドの一覧を見ることができます。これはファイル名の補完のときにtabキー2回で候補を呼び出したものの応用となります。