今回は、Linuxの圧縮形式についてご紹介していきます。

Linux環境で圧縮するにはコマンドやオプションの違いで、圧縮ファイルの形式が違うことがあります。現場で規定の圧縮形式が指定されて入れば問題ないですが、任意で圧縮形式を選択できる場合、どの形式が適しているのか判断しずらい部分があります。それらの違いについて、見ていきます。

【gzip形式】
拡張子 : .gz
圧縮コマンド： gzip [オプション] [ファイル名]
Linuxで標準の圧縮形式。指定したファイルをLempel-Ziv（LZ77）というアルゴリズムを用いて圧縮します。


【bzip2形式】
拡張子 : .bz2
圧縮コマンド： bzip2 [オプション] [ファイル名]
指定したファイルをBurrows-Wheeler変換というアルゴリズムを用いて圧縮します。

【xz形式】
拡張子 : .xz
圧縮コマンド： xz [オプション] [ファイル名]
指定したファイルをLZMA2 アルゴリズムというアルゴリズムを用いて圧縮します。


【zip形式】
拡張子 : .zip
圧縮コマンド： zip [オプション] [ファイル名]
使用するにはパッケージインストールが必要です。

【7zip形式】
拡張子 : .7g
圧縮コマンド： 7g [オプション] [ファイル名] 
使用するにはパッケージインストールが必要です。

〇500M程度のテキストファイルを圧縮した場合

【gzip形式】処理速度： 11秒 圧縮率： 10％(500M ⇒ 53M程度)
【bzip2形式】処理速度： 171秒 圧縮率： 7％(500M ⇒ 38M程度)
【xz形式】処理速度： 303秒 圧縮率： 7％(500M ⇒ 37.5M程度)
【zip形式】処理速度： 11秒 圧縮率： 10％(500M ⇒ 53M程度)
【7zip形式】処理速度： 207秒 圧縮率： 8％(500M ⇒ 43M程度)
※おおよその平均値となっています。

この結果から、圧縮速度重視だとgzip、zip形式、高圧縮重視だとxz形式を使用するのがおすすめです。

■参考資料
https://www.ns-lab.org/digiloog/2014/06/article_2384/