ITサービスマネージャ
※国家試験
おすすめ度★★★★☆
レベル★★★★
◇概要
システムエンジニアの中でも主に業務システムの運用管理責任者(運用管理・システム管理・オペレーション・サービスデスク等のリーダー)を対象としている。システム運用管理に関する試験は、最近でこそITILが注目されているが、これまではこの試験がほぼ唯一のものであった。試験にはリスク管理やコスト管理といった側面が重視されるため、ある程度の経営知識やビジネススキルが要求される。また、サービスを安定提供するために関係者を指揮し、非機能要件の定義やサービスレベル管理をはじめとするサービス提供の責任を担う。上位レベルの技術者は、顧客に対してIT サービスマネジメントの統括責任を負うため、開発責任者と対等またはそれ以上の立場の者が想定される。
◇必要な知識
午前Ⅰ:他の高度情報処理技術者試験と共通の
スキルレベル3相当の問題が出題される。
午前Ⅱ:ITILに関する用語の理解や、各管理プロセスの達成目標・メリットなどが問われる。また 午前I の内容に加えて、ITサービスマネジメントの観点から理解が必要と思われるITの用語や概念に関する問題が出題される。
午後Ⅰ・Ⅱ:1.サービスマネジメントに関すること
サービスマネジメント(サービスの要求事項、サービスマネジメントシステム、リスク管理ほか)、サービスマネジメントシステムの確立及び改善(導入計画の立案、導入と運用の実施、監視とレビュー、改善計画の策定と管理ほか)など
2.サービスの設計・移行に関すること
新規サービス又はサービス変更の計画、設計及び開発、移行(アプリケーションシステムの受入れ、サービスの受入れ、サービス受入れ基準ほか)など
3.サービスマネジメントプロセスに関すること
サービス提供プロセス(サービスレベル管理、サービスの報告、サービス継続及び可用性管理、サービスの予算業務及び会計業務、キャパシティ管理)、関係プロセス(事業関係管理、供給者管理)、解決プロセス、統合的制御プロセスなど
4.サービスの運用に関すること
システム運用管理(運用管理、障害管理、障害時運用方式、パフォーマンスの調整ほか)、運用オペレーション(システムの監視と操作、稼働状況管理、ジョブスケジューリング、バックアップとリストア、構成品目の格納庫管理ほか)など
5.情報セキュリティの運用・管理に関すること
ISMS、情報資産管理、情報セキュリティインシデント、リスク評価、物理的セキュリティ、アクセス制御、ネットワークセキュリティソリューションなど
6.ファシリティマネジメントに関すること
ハードウェア・ソフトウェアの基礎テクノロジ、システム保守管理、データセンタ施設のファシリティマネジメント、設備管理 など
◇資格合格基準
午前Ⅰ・Ⅱ・午後Ⅰ:満点中の60%以上で通過。
午後Ⅱ:小論文(2200字以上3600字以下)形式。採点はA,B,C,Dの4段階で評価され、Aのみ最終的に合格となる。
◇試験時間
午前Ⅰ:50分
午前Ⅱ:40分
午後Ⅰ:90分
午後Ⅱ:120分
◇受験料
5700円(税込)
◇学習方法(書籍)
午前対策は過去問題を重点的に行う。午後Ⅰに関しても過去問を解きながら、解けなかった問題、解けてても自信のない問題については、しっかりと解けるようにしておきます。特に、正解に至る解答プロセスの理解に重点を置く。午後Ⅱに関してはITサービスマネージャの立場を意識し、出題に沿って論旨展開に気を付けながら論述する。
【参考書】
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4865750215/mitan310-22/22&linkCode=ure&creative=6339
◇受験申込URL
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_01mosikomi/_index_mosikomi.html
◇その他
下記の試験に合格又は基準点を得れば2年間、午前Iの科目免除が受けられる。
・応用情報技術者試験に合格すること。
・いずれかの高度情報処理技術者試験に合格すること。
・情報処理安全確保支援士試験に合格すること。
・いずれかの高度情報処理技術者試験の午前Iに基準点以上を得ること。
・情報処理安全確保支援士試験の午前Iに基準点以上を得ること。
◇参考URL
【公式】https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sm.html
https://chicoshikaku.com/2017/09/24/servicemanager/
https://oplern.hatenablog.com/entry/2016/05/08/150704