ITストラテジスト
※国家試験
おすすめ度★★★★☆
レベル★★★★
◇概要
当試験は、旧情報処理技術者試験のシステムアナリスト試験と上級システムアドミニストレータ試験(共にスキルレベル5)を前身とし、情報処理推進機構の作成したロードマップにおける最終到達点という位置付けにあたる。また、IT系の資格では唯一、弁護士、公認会計士、医師、技術士等と並び、厚生労働大臣によって「専門的知識等を有する労働者」に指定されており、労働基準法において特例扱いの対象となる。
形式的には他の高度情報処理技術者試験と同じスキルレベル4であるが、これら歴史的な経緯や求められる水準・役割から、高度情報処理技術者試験の中でも最高峰の試験と捉えられることが多い。合格者の平均年齢は約40歳と高く、業界内でも経験を積んだ者が集大成として受験する試験と位置付けられている。
◇必要な知識
午前Ⅰ:他の高度情報処理技術者試験と共通の
スキルレベル3相当の問題が出題される。
午前Ⅱ:「システム戦略」「経営戦略マネジメント」などストラテジ系の問題が中心に出題される。
午後Ⅰ:記述式で4題出題され2題を選択して解答
午後Ⅱ:課題について実務体験をもとに概ね2000~3000文字程度で論述する。
・業種ごとの事業特性を反映し情報技術を活用した事業戦略の策定又は支援に関する事
・業種ごとの事業特性を反映した情報システム戦略と全体システム化計画の策定に関する事
・業種ごとの事業特性を反映し個別システム化構想・計画の策定に関する事
・事業ごとの前提や制約を考慮した情報システム戦略の実行管理と評価に関する事
・組込みシステムの企画、開発計画の策定・推進に関する事
◇資格合格基準
午前Ⅰ,Ⅱともに満点中の60%
午後Ⅰ:基準点があり、基準点以上で通過
午後Ⅲ:論文課題形式で課題について実務体験をもとに概ね2000~3000文字程度で論述する。A,B,C,Dのランクで採点され、Aランクで最終的に合格となる。
◇試験時間
午前Ⅰ:50分
午前Ⅱ:40分
午後Ⅰ:90分
午後Ⅱ:120分
◇受験料
5700円(税込)
◇学習方法(書籍)
午前の試験はスキルレベル3相当の問題が出題されるので、応用情報技術者の知識量が必要。
企業のビジネスモデルや特徴を理解した上で、その企業の将来的に経営戦略を把握しつつ、
どんな選定方針でシステムを導入し、どのようなシステムを作るのかということを述べられるようにしておく必要がある。
午後ⅠやⅡの対策としてテクニック学習用参考書などに論文テクニックなどが記載されているのでそれを活用したり、論文事例集などで骨子の作成に役立てるのもよい。
◇受験申込URL
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_01mosikomi/_index_mosikomi.html
◇その他
下記の試験に合格又は基準点を得れば2年間、午前Iの科目免除が受けられる。
・応用情報技術者試験に合格すること。
・いずれかの高度情報処理技術者試験に合格すること。
・情報処理安全確保支援士試験に合格すること。
・いずれかの高度情報処理技術者試験の午前Iに基準点以上を得ること。
・情報処理安全確保支援士試験の午前Iに基準点以上を得ること。
◇参考URL
【公式】https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html
http://www.sta-go.jp/category4/entry7.html
https://www47.atwiki.jp/matowiki/pages/110.html#id_30429caf