Windows Server 2016のIISログを調査しているときに、出力されるログの時間についてとある罠に引っかかってしまったので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、紹介したいと思います。
その罠とは・・・
”IISログに出力される時間の記録は、実際の時間と9時間ずれている!”
というものです。
IISログのデフォルトの設定は、「W3C形式」というものとなっており、この設定において、出力されるログの時間の記載がUTC(※)準拠となっており、実際の時間とずれてしまっているというわけです。以前のバージョンである、Windows Server 2012や、Windows Server 2008なども同じデフォルトはこの設定になっているようです。
※UTCとは
UTC(Coordinated Universal Time )協定世界時は、世界の標準時刻の基準として用いられる時刻で、原子時計によるカウントと地球の自転運動に基づく一日の長さの観測の両方を調整して決定されるそうです。世界の標準時刻として、GMT( Greenwich Mean Time )グリニッジ標準時もありますね。こちらは、イギリスのグリニッジ天文台における天体観測を元に定められた標準時刻だそうです。かつては、GMTが主流でしたが、現在ではより精密なUTCが主流だそうです。
IISログの形式については、以下のMSのドキュメントに詳しく書いてあるので、興味がある方は見てみると良いと思います。
参考:https://docs.microsoft.com/ja-jp/previous-versions/iis/iis-5.0/cc338018(v=msdn.10)?redirectedfrom=MSDN