図が大まかな使い方になります。
クライアント側は画像ディスプレイに表示しているだけであり、USB、ディスプレイのドライバーや接続先を選択する画面など、最低限のハードとソフトのみで構成されている。
そしてサーバー側に送られるのは、マウスやキーボードの入力結果だけをサーバで処理して画像として変換する流れになっている。
サーバー側のPCは仮想化しておき、親となるPCが一つある状態を作る、そのPCを同期することで複数の端末が存在できる。なので親PCを複製している状態となる。
・リソースが共有できる
上記図の形態というよりは[仮想化]そのもののメリットですね。
一つの仮想化グループに複数のPCをぶらさげておき、グループ単位でCPUやメモリを割り当てます。
基本的に、全端末がフルで稼働していないことを前提としますが、ある端末がほとんどCPUを使っていない場合、別の端末でCPUを使わせることができるというものです。
・情報を残さない
これはシンクラそのもののメリットです。
クライアント端末に写っている画像は、サーバ内に存在するPC画面に当たります。
実際の処理やデータの読み書きも、サーバ内で発生する。
クライアント側では何もしない。つまり、情報を残しません。
これは強いセキュリティ対策になります。会社で使っているPCを無くしたら懲戒モノです。万が一中に入っている機密情報の漏えいが発生したときに、損害が大きすぎるからです。その点シンクラだと安心です。
なぜか、それは箱には何にも入っていないためです。
シンクラへの接続には認証のIDを使いますし、ネットワーク回線にはVPN(Virtual Private Network:インターネットでローカルなネットワークを構築するイメージ)を張っているかもしれません。つまりそれを突破されない限りは安心です。
・管理が容易
上図の形態では親の端末を用意しています。
これの何が便利かというと、例えばソフトウェアのバージョンアップやら新規ソフトのインストールも、親端末一つにインストールすれば、全ての子端末に同期され反映され、無駄な手間が省けるからです。
複数環境を用意して使い分けれたりもします。
サーバー側にWindowsとLinuxを別々に仮想化しておいておけば、クライアントからログインする際は接続先を選ぶだけでOSを切りかえれます。物理PCだとそうはいけません。そもそも同一のHDDで同居するのも色々障壁がありますし、VMWareなどのソフトウェアで仮想PCを作っちゃうのも、容量などハードの側面で厳しかったりします。その点シンクラ形式だと完全に別物で作れちゃうので、普通にPC2台持ちの間隔で遜色ありません。
また、複製が楽というのも魅力かと思います。人が増えたりして同一の端末がさらにほしいとかって時ありますよね?
物理でもイメージ焼いておけばそれほど手間ではないのかもしれませんが、やはり仮想にするともっと楽にできます。
イメージを焼いた後にシステムが変わってしまうことが多々ありますし、そこまで管理もしていられません。端末の増設は親をコピーすればよいだけなので、非常に楽です。